私的生活日記

　母方の祖父。

　寝返りも打てない状況でした。

　今朝、いってきました。

　しかし祖父はもう死人の顔でした。

　生きる気力も12月30日の誕生日まで持つかどうか。

　かなり極限まで達してるみたいで

　「大工さんがきてるから、お茶だしてやりなさい」

　「おれぁ、きつねいじめたけんね、きつねがいたずらしにきよる」

　とか

　「お客さんがたくさんきとるけん、寒いから入れてあげなさい」

　とか

　幻覚をありのまま話します。

　人間って

　ホントに心底キツイときって

　「もう、いいかな」

　って思うと

　死んでしまうような気がしました。

　じいちゃんは

　「もう少し頑張ろう」

　っていう気力でいきているんだなと思いました。

　「もう、いいかな」って本人が思うと、本当に心臓が止まりそうです。

　安楽死したい、とかもう言わなくなりました。

　安楽死。

　私も安楽死がいい。

　殺してもらうのはよくないから自殺でもいいけど迷惑かかるしなあ。

　祖父、誕生日まで生きて、安らかに往生してほしいです。

　じいちゃんの大好きなココアを誕生日には持っていきます。

　それまで生きてくださいね。できれば結婚してひ孫の顔でも見せてやりたかったんですが。

　かないそうにもないですね。

　できれば、立派な社会人になって、初任給で母親と温泉でもいってほしかったんですが、

　かないそうにもないですね。

　なにも祖父孝行ができなくて、ごめんなさい。

　でも、じいちゃんが思う以上に、働くよ。

　あげな素晴らしい母親ば育てたっちゃけんね。

　そして生まれたんやから、じいちゃんには感謝しとる。

　じいちゃんまだ生きとる。

　今日朝

　「生きとるうちにまたおいで」

　とか・・・

　「ごはんちゃんと食べとるか？」

　とか・・・

　それこっちのセリフやない。

　人のことば心配せんで自分の心配ばせんと・・・

　なんだか切なく哀しい気持ちになりました。

　何もできずに単位とか勉強とか人間関係とか

　一度でも死にたいとか

　死のうとしたこととか

　なんかもうホントじいちゃんに申し訳ないわ。

　人の死と接するとホント哲学的になってしまうね。

　じいちゃんが奇跡の回復をみせることを祈ってる。

　だってまだ焼きカキ食べさせとらんし、社会人なって稼ぐとこみせとらんし。

　じいちゃんは生きとる。

  帰りがけじいちゃんのタバコを吸ってみた。

　タバコを吸いながら河川敷を帰った、空はまだ明け方の空。

　今日は晴れそうだ。